WEB-REPORT 私立美術館/文化・観光施設フォトガイド 


Photo guide of private museum and culture,sightseeing facilities
私立美術館/文化・観光施設フォトガイド NO.10

白水ダム(白水溜池堰堤)
大分県竹田市荻町柏原・竹田市大字次倉

地元焼酎のCMで紹介されるずっと以前から、その美しい姿に惹かれいつかは訪れてみたいと思っていたこのダムをようやく訪ねることが出来た。
正式名称を白水溜池堰堤(はくすいためいけえんてい・以下白水ダム)といい、別府湾に河口を持つ一級河川大野川の上流、大分県竹田市次倉と竹田市荻町柏原にまたがって築造されているのだが、車で行くにも地図を頼りの山の中、現地案内板があったればこそようやくダムそばの駐車場までたどり着いたという感じだ。
後で分かったことだが、白水ダムまでのコースは二つあり、ひとつはダムの上流約600mの駐車場から歩くコース、もう一つは一般道から狭い林道網掛線(地図に載っていない)を進み(約1km)、ダム下流約100mの駐車場に至るコース。今回利用したのは後者のコースで、狭い道で離合が不安だったが幸いにも対向車も無く難なく駐車場(約5〜6台)に着くことが出来た。
車から降りてすぐに目に映ったのが、木立に囲まれた静寂の中に静かに流れ落ちる水が水鱗のように輝いて見える白水ダムだった。堰高14.1m堰長87.2mのこのダムは、この地域の水不足対策として、大分県農業土木技師小野安夫氏の設計・監督により4年半の歳月を掛け昭和13年9月に竣工している。
河川法によれば、堤高が15m以上のものをダムとしているため、堤高が14.1mの白水溜池堰堤は正式にはダムではないのだが、通称この白水ダムの特長は、(越流式)重力式割石コンクリート造のダムで、 堰堤下部の軟弱地盤保護のために、水流圧を和らげるよう堤体は曲線状に設計されている。さらに堰堤の両端右岸端部には武者返しの曲面流路、左岸端部には階段状の流路が設けられており、水流が強まると左右の流路からの水流が、中央部の水流を弱めるようになっているという。堰堤の表面全体には石を張り巡らした造りで、豊後石工の技術を駆使した見事な人工美を見ることが出来る。
中央の堰堤を越えて流れ落ちる白い水鱗が柔らかなレースのカーテンのようにも見え、左右両端の流路が作り出すリズミカルな水流も美しく、いつまでも見続けていて飽きることがない。日本一美しい堰堤と評されるのもうなづける。
1999年(平成11年)5月13日に、伝統的な農業水利施設等の農業土木遺産として初の国の重要文化財に指定されている。

(撮影/取材:平成19年10月2日)

企画・取材・撮影・編集(Web Design):ITOデザイン事務所/伊藤輝和




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