大正昭和・浪漫のかほりー別府の近代建築遺産/Modern Architecture Inheritance of Beppu


大正昭和・浪漫のかほりー別府の近代建築遺産 NO.15



和風建築に加え洒落た洋風建築で構成された海浜別荘
九州電力健保別府保養所(旧国武別荘)

上人ケ浜公園北側の海辺に面した一角に、庭園と和風建築に加え洒落た洋風建築で構成された海浜別荘がある。これが昭和初期に建てられた国武金太郎氏の別荘である。国武氏は久留米絣で財をなした久留米財界の有力者で、昭和8年頃現在の別府市東荘園一帯の分譲地開発を手がけたり、九州大学の温泉治療施設を誘致するために3万坪の敷地を無償提供したりした、別府の国際的温泉都市づくりに一役買った先人だったが、現在でもあまり語られることがないようだ。
その国武氏の別荘を、戦後九州電力が保養所として買収し増築したもので、現在は九州電力健保別府保養所となっている。入口玄関ホールや温室風浴場などのある洋館部分が後に増築したもので、旧館和風部分は、桟瓦葺入母屋屋根の平家建で南北2棟からなっている。
以前一度だけ中を拝見させていただいたことがあるが、潮の香り漂う海辺の、歴史を感じさせる純和風の別荘建築に感動した思い出がある。
その時案内された村松幸彦氏もこの建物について、『南棟は、金波、銀波の2間と茶室からなり、金波の間は数寄屋風の書院造りで、座敷の外を矩の手に瓦貼りの土間を廻らし、床脇の書院の扱い等に海辺の風情を楽しむ気配りが見られる。 また、銀波の間は民家風にまとめ、キリシタン禁制の高札や廃船の船板、杵や曲り木等、珍木、奇木を組み合わせた空間構成は、玄関待合の版木を使った船底天井と共に一見の価値がある。』(
別府ふるさとガイド) と評されている。 (更新:平成20年2月20日)
昭和61年('86)撮影
平成18年('06)撮影

企画・取材・撮影・編集(Web Design):ITOデザイン事務所/伊藤輝和

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